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Word を PDF にするとレイアウトやフォントが崩れる原因

FreePDFチーム ·

Word では A4 一枚にきれいに収まっていた職務経歴書が、PDF にすると最後の数行だけ二枚目にこぼれる。見出しがページの一番下に取り残される。行間が妙に広がって、全体の印象が変わってしまう。こうしたズレの原因は、ほとんどの場合フォントです。変換した側のマシンに、文書で使っているフォントがなかったのです。

変換の裏側で起きていること

当サイトの Word PDF 変換は、Microsoft Word を動かしているわけではありません。サーバー上の LibreOffice で文書を開き、そこから PDF に書き出しています。LibreOffice が文字を描けるのは、サーバーにインストールされているフォントか、文書に埋め込まれたフォントだけです。見つからないフォントは別のフォントで代用されます。代わりのフォントの字幅や行の高さが少しでも違えば、改行の位置が変わり、一ページあたり数行ずれるだけで表や見出しが次のページへ押し出されます。

日本語フォントは、ほぼ確実に置き換わる

サーバーには Noto Sans CJK と Noto Serif CJK(源ノ角ゴシック・源ノ明朝と同じ系統の書体)が入っているので、日本語が豆腐(□)になることはありません。ただ、日本の Office 文書でよく使われる次のフォントはありません。

  • MS 明朝、MS ゴシック、MS P ゴシックなど MS 系のフォント
  • 游明朝、游ゴシック(Word の日本語の既定フォントとしておなじみのもの)
  • メイリオ、BIZ UD ゴシック・BIZ UD 明朝

これらで組んだ文書は Noto の書体に置き換えて描かれます。全角の漢字やかなは字幅がほぼそろっているので、一行に入る文字数はあまり変わりません。ずれやすいのは行の高さのほうで、フォントが変わると一行あたりの高さが変わり、一ページに入る行数が変わります。英数字が混ざる行や、MS P ゴシックのようなプロポーショナルフォントを使った行は、改行位置そのものも動きます。

欧文フォントは、定番なら無事に通る

英語の文書や、日本語文書の中の欧文部分については、Office の定番フォントと字幅が同じ代替フォントが用意されています。形は近くで見ると違いますが、一文字ずつの幅が同じなので改行と改ページが保たれます。

  • Arial、Times New Roman、Courier New
  • 長く Word の既定だった Calibri と Cambria

一方、Aptos(新しい Microsoft 365 の既定)、Segoe UI、Georgia、Verdana、Century Gothic、社内のブランドフォントや自分でダウンロードしたフォントは入っていません。

元の見た目どおりの PDF にするには

  1. .docx にフォントを埋め込む。Windows 版 Word なら「ファイル」→「オプション」→「保存」で「ファイルにフォントを埋め込む」にチェックを入れます。Mac 版は「Word」メニューの「環境設定」(新しい版では「設定」)→「保存」です。LibreOffice はこうして埋め込まれたフォントを使います。ただし、ライセンス上埋め込みを禁止しているフォントは Word が何も言わずに飛ばしますし、日本語フォントは容量が大きいのでファイルもかなり重くなります。変換後は必ず中身を確かめてください。
  2. 欧文はサーバーにあるフォントに替える。Aptos を Calibri に、Segoe UI を Arial に替えるだけで、ページ送りが直ることはよくあります。「デザイン」タブの「フォント」でテーマのフォントを変えれば、見出しと本文をまとめて切り替えられます。
  3. 一行も動かしたくないなら Word 自身で書き出す。一枚に収めたい職務経歴書や、条項をページで参照する契約書なら、Word の「ファイル」→「エクスポート」→「PDF/XPS の作成」が確実です。手元のパソコンにあるフォントがそのまま使われるので、変換ツールを通す必要がありません。

もともと LibreOffice や OpenOffice で文書を作っているなら、.odt で保存して OpenOffice PDF 変換を使ってください。開くのも書き出すのも同じエンジンなので、Word のレイアウト規則を読み替える工程がそもそもありません。フォントが一般的なものか埋め込み済みであることは、こちらでも同じく必要です。

フォント以外が原因のとき

LibreOffice は .docx をよく読めますが、Word そのものではないので、いくつかの機能は少し違う位置に落ち着きます。文字列の折り返しを設定した画像やテキストボックスは、段落に固定されているため、その段落が動くと一緒にずれたり重なったりします。列幅を自動調整にした表も、幅が変わって出てくることがあります。画像の折り返しを「行内」にし、表の列幅を固定しておくと、この手のズレはだいぶ減ります。

送る前に結果を確かめる

同僚が Word から書き出した PDF など、見本になるファイルがあれば、それと当サイトの変換結果を PDF 比較にかけてみてください。本文を一行ずつ突き合わせるので、改行のズレを見つけるのに使えます。すべての行が一致していれば、折り返しも一致しています。同じ文言の段落が赤と緑の両方に出てきたら、中身が消えたのではなく、行の切れ目が違うという意味です。フォントの置き換わりや画像の移動は拾えないので、ページには自分でも目を通してください。

よくある質問

PDF のほうが Word より一ページ多くなるのはなぜですか?

多いのは、代わりのフォントで行の高さや字幅が少し大きくなり、あちこちで一行ずつ増えて最後の段落が押し出されるケースです。まずフォントを疑ってください。文書の末尾にある空の段落が原因のこともあるので、「ホーム」タブの編集記号の表示をオンにして、余計な段落記号を消しておきましょう。

Excel や PowerPoint でも同じことが起きますか?

起きます。同じエンジンを通るからです。Excel では、幅の広いフォントに置き換わると狭いセルの数字が ### になったり、列が別のページに送られたりします。PowerPoint では文字が枠からはみ出します。対策も同じで、一般的なフォントを使うか埋め込むか、元のアプリから書き出すかです。

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